令和2年国勢調査によると、2020年現在の男女別15歳以上人口で男性の未婚の人が約1850万人おり、約1630万人だった平成27年と比べると約220万人増えています。
しかも、全年代ともに未婚の男性は増加傾向です。
年齢 | 令和2年の年齢別未婚男性の人口 | 平成27年の年齢別未婚男性の人口 | 令和2年vs平成27年の対比 |
30〜39歳 | 約324万人 | 約307万人 | (約17万人増) |
40〜49歳 | 約288万人 | 約251万人 | (約37万人増) |
50〜59歳 | 約203万人 | 約142万人 | (約61万人増) |
60歳以上 | 約189万人 | 約132万人 | (約57万人増) |
【参考:令和2年国勢調査 配偶者別人口、平成27年国勢調査 配偶者別人口】
独身のまま年齢を重ねると、結婚をしないで生涯独身を貫くことも考えるかと思います。
しかし、生涯独身として生活している男性は、既婚者から「ずるい」「うらやましい」と言われますが、どうして生涯独身の男性はがずるいと言われてしまうのか、不思議で仕方がないですよね。
本記事は、生涯独身の男性がずるいと言われる3つの理由と注意点をそれぞれ紹介します。
【この記事で伝えたいこと】
- 一生独身の男性は時間とお金に縛られず、趣味やビジネスに専念でき、人間関係のストレスが少ないことからずるいと言われる
- しかし、孤独死や老後の生活の不安などのリスクがあるため、対策が必要
- 一生独身が不安な人はパートナーを探した方がいい
一生独身の男性がずるいと言われる3つの理由
既婚者から一生独身の男性がずるいと言われる理由は3つありますので紹介します。
時間とお金に縛られない
一生独身の男性がずるいといわれる理由の一つに、時間とお金に縛られないことが挙げられます。
もし結婚すると奥さんとの共同生活になるため、家事や育児で自分で自由に使える時間とお金が削られます。
一方の独身男性には家族がいません。
そのため、誰かのために時間とお金を使う必要がないため、自分で自由に時間とお金が使えます。
趣味やビジネスに専念できる
独身の男性は、結婚している男性より趣味やビジネスに専念しやすいです。
もし結婚して家族ができると、自分の好きな趣味やビジネスに加えて家事と育児の負担がかかります。そのため、趣味に充てる時間が減り、家族によっては安定を失う理由で起業や独立を反対されるでしょう。
一方の独身の男性は、自分の責任の範囲で趣味やビジネスに専念できます。
家族を養うことはないため、リスクを負って起業や独立へのチャレンジが可能です。
人間関係のストレスが少ない
一生独身の男性がずるいと言われる理由の一つに、家族のいる男性と比べると人間関係のストレスが少ない傾向にあります。
結婚して家族ができると、家族との人間関係(奥さんとの口ケンカや子どもの反抗期など)でストレスがたまります。
また、奥さんの実家の親や親戚などとの付き合いもあるため、人付き合いが苦手な人にとっては苦痛でしょう。
ところが、独身の男性は家族がいないため、人間関係でストレスがたまることは少ないです。
人付き合いに縛られることがないため、人間関係が自由でいられます。
一生独身男性でいる3つの注意点
既婚者からすると、「一生独身の男性は既婚者より良い」という声は多いかもしれません。
しかし、一生独身の男性にも注意点があり、状況によっては取り返しのつかないところで「結婚すればよかった」と後悔することがあります。
ここでは、一生独身の男性でいる際の注意点を3つ紹介します。
孤独死リスクがある
一生独身の男性は孤独死のリスクが高く、高齢になればなるほどリスクが上がります。
「東京都監察医務院で取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計(令和2年)」で発表された男女と年齢別の死亡者数のグラフによると、男性の自宅住居死亡単身世帯者数は30代後半から増え、グラフを見ると死亡数800人以上の70代前半まで右肩上がりの傾向です。
また、同統計の男女・死後経過日数別の自宅住居死亡単身世帯者数構成割合によると、孤独死を迎えてから2〜3日に発見されることが多く、場合によっては半年〜1年たってようやく発見されることもあります。
【引用:東京都監察医務院で取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計(令和2年)】
一生独身の男性でずっと一人暮らしをしていると、体調不良や老衰などで自活できる能力が弱くなっても自分で生活をしなければなりません。
一方の家族のいる男性は、離婚や死別などで家族がバラバラになるケースを除き、体調不良や老衰などで自活できなくても家族によって支えられ、家族に看取られながら死を迎えることができます。
もちろん、自分の死を家族が知ってからすぐに葬儀の手配をしてくれるため、生前の友人や知人などにも自分の死が知らされ、お別れの機会ができるでしょう。
一生独身の男性と比べると、家族のいる男性は家族や友人などとのお別れができる可能性が高いです。
病気や老後の生活に不安がある
孤独死のリスクの中でも触れましたが、一生独身の男性で一人暮らしをしている人は、体調不良や老衰でも自活しないといけません。
そのため、急な病気や事故などに一人では対応できないリスクがあり、最悪の場合、周りに人がいれば助かる命も助からないことがあります。
一方の家族のいる男性は、家族が自分の病気や老後の面倒を見てくれることもあるので、家族からのサポートを受けやすいです。
仮に家族のサポートが難しくて介護施設に移っても、子どもが施設に顔を出してくれることがあるでしょう。
一生独身の男性で、どうしても一人暮らしで不安な場合、行政や福祉団体などの相談やサポートを受けることができます。
元気でいるうちに家事代行に加えて介護のヘルパーを受ける、一人暮らしをやめて介護施設に入所して共同生活を送るなどを考えることをおすすめします。
結婚をする気がなくなる
生涯独身の男性は結婚をする気がなくなってしまうリスクがあります。
その理由は主に以下の5つが挙げられます。
- 結婚して家族を持つことで家族を養う責任が発生し、自由が奪われるから
- 収入やキャリア、健康などの問題があるから
- 異性への期待値が高すぎて(見た目が可愛くて若くて従順など、理想の条件が多い)、理想の相手が見つからないから
- 親の不仲や離婚、虐待などの体験があるから
- 結婚より仕事や趣味を専念したいから
結婚をしないと腹をくくって生涯独身をつらぬく選択もいいでしょう。
しかし、中には結婚をしたくてもうまくいかず、年齢を重ねるごとに出会いや結婚のハードルが上がってしまって結婚をする気をなくしてあきらめるケースもあります。
若ければ若いほど出会いに有利なのは変わりません。
しかし、最近は中高年やシニア向けの婚活やお見合いなどのサポートが増えています。
何歳でも改善を繰り返して出会いを重ねて結婚に辿り着けることで、望まない生涯独身を回避することができます。
一生独身で過ごすために準備すべきこと5選
もしあなたが一生独身で人生を過ごすと覚悟を決めた場合、準備すべきことがあります。
ここでは一生独身で過ごすために準備すべきことを5つに厳選して紹介します。
貯金や投資などで資産を作る
一生独身で過ごすためには、まずは資産を作る必要があります。
なぜなら、老後の生活資金や介護費用などを自分で賄う必要があるからです。
具体的な対策として、なるべく若いうちに自己投資をして収入を増やし、貯金や積み立て投資などで資産を作るといいでしょう。
若いうちから資産を作ることで、老後の生活や介護に備えることができます。
ただし、若い時しかお金を使わないと体験できないものもあるので、老後の資産作り以外にもお金を使うことを検討しましょう。
本サイトではお金の使い道がわからない人向けの記事があるので、参考にしていただけると幸いです。
健康的な体づくりをする
一生独身で過ごすと決めた場合、健康的な体づくりが必要です。
孤独死や寝たきりなどのリスクを下げるためには、老後でも健康的な体づくりが必要だからです。
食生活に気をつけ、適度な運動と質の高い睡眠を若い頃から積み重ねることで、老後も健康的な生活を送れるようになります。
若い頃からの積み重ねで健康的な体づくりをすることで、老後でも元気で暮らせるようになります。
良好な人間関係を作る
一生独身で過ごすためには、良好な人間関係を作ることをおすすめします。
良好な人間関係を作ることで、老後になっても一人暮らしのサポートを受けられるだけでなく、人との円満なつながりができるため、孤独を回避できるからです。
若いうちに兄弟姉妹や親戚、近所の人や趣味仲間などとの信頼関係を作るといいでしょう。
SNSで人とつながるのも良いですが、近くに信頼できる人がいる方が安心です。
周りの人と良好な関係を作ることで、少なくとも孤独死を回避することができます。
生涯楽しめる趣味を持つ
生涯楽しめる趣味を持つことで、一生独身で充実した人生を送ることができます。
なぜなら、趣味を持つことで楽しい時間を過ごすことができ、趣味を通して人とのつながりができるからです。
ポイントは「生涯楽しめる」趣味なので、体力がある若いうちにしかできない趣味は若いうちでやり、それとは別に体力がなくても楽しめる趣味を持つことをおすすめします。
趣味を持つことで、生涯独身でも充実した日々を送ることができます。
以下の本ブログの記事は主に30代向けの趣味の解説ですが、生涯楽しめる趣味を探す際の参考にしていただけると幸いです。
自分の老後や亡くなることに備えておく
一生独身で過ごす上で欠かせないことは、自分の老後や亡くなることに備えておくことです。
資産や健康的な体と周りからの信頼関係を作り、趣味を持つことも自分の老後や亡くなる場合の備えになります。
それらに加えて、万が一自分で判断できなくなった場合に備えて以下のことを知って準備するといいでしょう。
- 成年後見人制度
- 年金や介護保険制度などの公共の福祉サービス
- みまもりサービス
- 亡くなった際の財産を処分してくれる相続人や相続人を指定する方法
また、お金や介護などの備えだけでなく、若いうちからできる思い出作りも大切です。
思い出を若いうちから作り、若いうちから本当にやりたかったことをやっていくことで、老後でも充実した思い出を持つことができます。
一生独身が不安な方へ!パートナーを探す3つの方法
ここまで一生独身の男性がずるいと言われる理由やリスク、備えるべきことについて紹介してきました。
やっぱり一生独身は不安だから結婚相手のパートナーを探そうかな、と考え直すのもありです。
ここでは、パートナーを探す3つの方法について紹介します。
マッチングアプリ
マッチングアプリはスマートフォンがあれば気軽にパートナーを探すことができます。
相手と実際にデートするまでの連絡のやり取りの手間がかかりますが、スキマ時間を活用してパートナーを探せます。
月額料金やオプションなどの料金はかかりますが、月額料金は3,000〜5,000円で、キャンペーンでオプションや月額料金の割引もあるので、コスパが良いです。
マッチングアプリは恋愛の経験がないけれどコストをかけずにパートナーを探したい人に向いています。
本サイトではマッチングアプリや出会い方について詳しく解説した記事があるので、参考にしていただけると幸いです。
婚活パーティー
婚活パーティーを利用することで、すぐに異性と直接会うことができます。
結婚を意識した出会いを求める人たちが集まるため、真剣にパートナーを探すことが可能です。
短時間の中で異性と会話をして連絡先を交換する必要があるため、コミュ力や社交性が求められます。
そのため、コミュ力や社交性などを身につけることで婚活パーティーで異性と出会える確率を上げていき、パートナーを見つけることができるでしょう。
結婚相談所
結婚相談所は真剣に結婚相手を探したいけれどお金をかけてもいいから恋愛や結婚に詳しいプロのサポートを受けたい人におすすめです。
結婚相談所のコンシェルジュから異性の紹介だけでなく、安心してプロフィール作成やデートの流れなどのサポートを受けることができます。
高額な入会金や成婚料だけでなく入会審査や収入証明書の提出などが求められるため、ハードルは高めです。
しかし、サポートが手厚いので、恋愛初心者でお金をかけてパートナーを探したい人は結婚相談所がおすすめです。
最後に
一生独身で過ごすことと結婚して家族を持つことにはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらのサイドからみても「ずるい」「うらやましい」と思うことがあります。
どちらかを選択して満足する人もいれば後悔する人もいます。
一生独身をつらぬくぞと腹をくくった人は、お金と健康、人間関係の構築、福祉制度のチェックなどを通して老後に備えながら若い今を楽しむといいでしょう。
逆に本記事を読んで「やっぱり結婚をあきらめたくない、家族と一緒に幸せな日々を過ごしたい」と思うようになった人は、ぜひステキなパートナーを探すために行動してくださいね。
一生独身も家族を作るのも、引き返せないところまでいかないと満足するか後悔するかわかりません。
それでも、あなたの納得のいく、後悔なき選択をすることを祈っています。